4月 それぞれの生活
お姉ちゃんとお兄ちゃんは、優しいし、勉強もできる(らしい)し、お料理もうまいし、なんたって私を一番にしてくれる。
いつも私を見ていてくれる。
友達もみんな「いいなー」って言ってくれるし、先生もほめてくれる。
私の自慢なんだ。

4月。
4月になって私は忙しくなった。
宿題は増えるし、お手伝いも増えたし、学級委員長になって先生のお手伝いもするようになった。あ、あと自分で髪も結ばなきゃいけなくなった。
おねえちゃんもおにいちゃんも忙しくなって、少しだけど一日の生活が変わったんだ。

でも、最近なんか寂しくなってきた。
だって、二人とも私とあまり遊んでくれないから。前なら一緒にプレステやったりカラオケ行ったりお料理したり。でも、今はなんか違う。私を見ててくれてるのに遊んでくれない。

おねいちゃんの春ちゃんは大学生になった。お姉ちゃんの夢はピアノの先生なんだって。よく私の好きな歌とか弾いてくれたり、教えてくれたりする。最近は無いけど・・・。
おにいちゃんの友君は専門学校の1年生。トリマー?っていうのになりたいんだって。一緒にゲームしたり散歩をする。今は忙しいからごめんねってばっかりだけど。
でも、知ってるんだ。今はみんな忙しい時期なんだって。落ち着けば、また遊んでくれるって。それを待ってるんだ。







2週間我慢した。ずっと、明るく、もうすぐもうすぐって。
でも、いつまでたっても変わらなくって、もう待てないよって、泣いて怒って、今は自分の部屋に閉じこもってる。
二人ともビックリして、ごめんねって言ってたけど、どうしてもそれだけじゃ駄目で、部屋に入ってる。私ってこんなに意地っ張りだったのかなぁ。だって、何言われても跳ね返しちゃって、涙だっていっぱい出てくるし、もうどれ位時間がたったんだろう。

ふと、疲れたんだ。意地張ってるのに。私はなにやってるんだろうって思ったらスーって気が楽になった。もぞもぞってって布団からこっそり出て時計をみたらもぅ夜中の2時だった。5時間も泣いてたんだ。顔がパリパリする。髪が顔に張り付いている。
「小春。」
おねえちゃんだ。まだ起きててくれてたんだ。
「小春ごめんね、お願いだから出てきてちょうだい。」
おにいちゃんも。朝早起きなのに。
開けて、ごめんなさいって言いたいけど、でもまだ意地っていうか、何か恥ずかしく行けない。
「・・・いやだぁ。」
「小春、本当ごめんね。こっちでちゃんとお話しよう」
「やぁだぁ」
本当はごめんなさいって言いたいのに。やっぱり私って意地っ張りだ。
「じゃあ出て来るの待ってるから、いつでもおいでね。」
「・・・・・」
ごめんなさい。

それから更に2時間。
やっぱり出て行きづらい。あやまりたいけど、恥ずかしさと意地がまざって行けない。
でも・・・・
ドアをそっと開けてみた。物音がしない。もうちょっと開けてみる。
そうしたらお兄ちゃんが気付いて目が合った。
「・・・・・・・」
「アイス食べよう。ほら、こっちおいで。ニュース見よっか?」
いつも通りのお兄ちゃんだ。うん、ってうなづいて、でもまだ怒ってるんだよって顔でテーブルに行く。
「おはよう、超早起きの時間だね。」
おねえちゃんがお茶を出してくれる。
「ほら、おいで」

おにいちゃんのひざの上でアイスをムスッと食べてたんだけど涙が出てきた。
「ご、ごめんなさぃ」
もっと涙が出た。そしたらお兄ちゃんもお姉ちゃんもギュッてしてくれて、頭ぽんぽんしてくれて
「ごめんね」
って言うからもっともっと涙が出た。
「ごめんなさい。」

こんな時間まで待っててくれたのが嬉しかった。
やっぱり二人は私の自慢のお姉ちゃんとお兄ちゃんなんだ!。